保育士のスキルアップの為に持っておきたい資格とは

一般企業では、係長、課長などの小刻みな昇進の肩書が与えられる所が多く、段々と肩書が上がるにつれて昇給・福利厚生の更なる充実が期待されます。

しかし、保育士の世界にはこのような小刻みな昇進などはなく、保育士、主任保育士、副園長、園長の大きく分けて4段階しかありません。

しかも、保育園の中でも親族経営を行っている所は優先的に身内の人間を高い地位に就かせる風習が続いているので、そういった園に勤めれば園長まで上り詰めるのはかなりの苦労が必要になります。

保育士が上の地位を目指す場合は、同じ所で働き続けるよりも、上級職の募集に応募して転職する事の方が近道である場合が多いです。

今回はそんなスキルアップの為に持っておくと役に立つ、保育士資格以外の資格を紹介していきます。

幼稚園教諭免許

保育士資格と共に持っておきたいのが、この幼稚園教諭免許です。

何故必要になるのかと言うと、保育園の運営形態が変わって来ている事に関係しています。

現在、認定こども園が新規に開設をされたり、元々保育園だった所が認定こども園へと姿を変えています。

内閣府が発表した認定こども園の数の推移ですが、毎年約1.200園ずつ或いはそれ以上増えています。

認定こども園と普通の保育園の割合でいくと、公立私立含む認定こども園が4,001園、保育園のデータは平成27年度止まりですが、地域特定型保育事業を入れると26,270園なので、まだまだ認定こども園の数自体は多いと言い切れません。

しかし、内閣府発表の表を見ればわかるように、保育園から認定こども園へ姿を変えたり、逆に認定こども園が新設される事もあるのです。

認定こども園で保育士として活躍するには、保育士資格と幼稚園教諭の免許二種類が必要となります。

勿論どちらか一つでも働けない事はありませんが、幼稚園教諭を持っていなければ子ども達の学習に携わる事が出来ませんし、保育士資格を持っていないと保育に携わる事が出来ません。

子ども達と生活を共にし、全ての動きに関わりたいという意欲を持っているならば必ず両方の資格を取得しておきましょう。

因みに、園長職に就く際に誤解されがちですが、実は保育士資格や幼稚園教諭免許を必ず持っていなければなれない訳ではありません。

どちらの資格を持っていなくても、園長職に就く事は可能です。

しかし、現場の保育士達の指揮を執る事、相談に乗る上でも資格や職歴は必要と言えます。

採用試験でも経験者が優先的に採用されるので、資格はしっかりと取っておきましょう。

引用:認定こども園の数について(平成 28 4 1 日現在)http://www8.cao.go.jp/shoushi/kodomoen/pdf/ensuu.pdf

福祉施設士

上級職に就く際に、持っていると有利になる資格がこの福祉施設士です。

あまり耳馴染みはありませんが、園には欠かせない存在となる為の大切な資格です。

民間資格で、研修を受ければ誰でも取得する事が出来るのが魅力です。

社会福祉士のように専門学校に通い直したり、国家試験を受けなくて良いので、他の人との差別化を図るには難しい資格ですが、施設の運営を行う立場になった時に役立ちます。

施設を運営する上での心がけ、サービスの向上はどのようにするべきなのか、施設の管理的な問題に直面した際に解決する糸口となる学びを与えてくれる資格です。

社会福祉士

お金と時間、そして勉強に割く時間は非常にかかってしまいますが、持っていれば他の人と差別化を図れたり、主任や園長職になる際に必ず役立つのがこの資格です。

社会福祉士は、福祉のスペシャリストとして活躍します。

保育園では、虐待に苦しむ子どもを救う為に保護者に対して一緒に育児を行ってくれる団体を紹介したり、実際に面談する中で問題点を見つけその改善の為に必要に応じて医療機関・児童相談所と連携を取りながら子ども達の安全を守ります。

児童虐待数は年々増加し、2016年には報告されているだけで5

4227人にも昇っています。

虐待問題を解決するには、保護者から子どもを引き離すだけではなく、保護者の根本的な意識の改革が必要となります。

社会福祉士になるには、四年制大学を卒業している場合は通信制大学や、昼間だけなど決まった時間に社会福祉士一般養成施設等を履修し、国家試験に合格すればなる事が出来ます。

高校卒業後学歴がない人の場合は、社会福祉学科のある四年制の大学に通い直す必要がありますが、園長職を目指すならば絶対に有利になる資格なので取っておくようにしましょう。

引用時事ドットコム【図解・社会】児童虐待件数の推移http://www.jiji.com/jc/graphics?p=ve_soc_tyosa-jikenchildren-casualties

絵本専門士

民間資格ながら、保育士達からかなりの支持を受けているのが絵本専門士の資格です。

これは名前の通り、絵本のスペシャリストとなる為の資格です。

絵本の選び方、子ども達への導入の方法、絵本の読み方、絵本の知識を深めるのが目的です。

この絵本専門士は1コマ90分~120分で30コマの研修を受ければ得る事が出来ます。

しかし、誰でも取れるという訳ではなく、受講条件が存在します。

・子どもに関わる、又は絵本に関する資格を持っている事

・絵本を使う実務を3年以上行っている事

・絵本を使う活動に3年以上行っている事

・絵本学、児童文学、美術の分野に対して何かしらの研究実績がある事

学校に通い誰でも取れるという訳ではなく、上記の厳しい受講資格を満たした上で更に受験者選考を受けた上でようやく受講となります。

絵本専門士の資格を持っていると、現場でも積極的に絵本に関して他の保育士へアドバイスを行えますし、自分が園長へと昇進した際に園の売りを絵本教育にする事も可能です。

どんな立場でも役に立つ、簡単には取れない資格であるのがこの絵本専門士の魅力です。

社会福祉主事

社会福祉主事は、社会福祉士の資格を持っていれば持っているとみなされる資格でもあるので、社会福祉士を取る予定の人は気にしなくて良いです。

社会福祉主事は、資格要項を持った上で福祉事務所に就職した際に任命されて初めて社会福祉主事と名乗る事が出来ます。

保育園などでは、資格を持っている事と、その資格を得るにあたって深めた知識を活かす事が求められます。

具体的に、保育園でのサービスの向上、療育に関してのアドバイスや専門機関を紹介する事が仕事になる場合が多いです。

もう一つ、更生施設などでは児童の更生を求められる事もありますが、これは保育園ではあまり関係ありません。

福祉関係の大学に通っていた人は、該当科目を三科目取得し手入れば届け出をして資格を得る事が出来ます。

また、これは社会福祉士と違い、通信教育で誰でも得る事が出来るので、持っておくべきでしょう。

チャイルドマインダー

現在は様々な保育法が考案され、実施されています。

その中でも現在もメジャーなのはやはり集団保育で、多くの園が現在もその手法を取り入れています。

保育士の人数を抑えて子ども達を多く預かる事が出来るので効率的だとは言えますが、なかなか個人を尊重した保育が出来ないのが欠点です。

その欠点を補うのがこのチャイルドマインダーです。少人数制を取る保育園で働く際には勿論ですが、集団ばかりを見るのではなく個を見る大切さを保育士達へ指導する際にも役立ちます。

チャイルドマインダーも保育士同様に養成学校に通わなければいけませんが、費用も安いですし時間も保育士に比べれば全然かかりません。

子育て経験がない人でも、23単位を12回の授業で履修すればチャイルドマインダーになる事が出来ます。また、学校によっては保育実地実習を行ってくれる所があるので、現場に立つ事へ不安を感じる場合はそういったオプションの付いた学校を探しましょう。

10年以上の職歴

資格からは少し離れますが、保育士が最終的に目指すのは園長職です。

しかし、園長職には保育士資格の様な資格取得の必要がなく、唯一必要となるのが職歴です。

しかも、職歴にも一応のラインがあり、それが10年だと言われています。

園によっては、10年近い職歴でも構わないという所もありますが、審査が厳しい園などは10年以上15年未満の職歴が求められます。主任保育士も同様で、10年以上の職歴が求められます。

働く形態に関しては、やはり正規職員や嘱託・契約職員として第一線でクラス担任を長く勤めている期間が長かった分だけ有利になります。

就職を決める際には、長期的に働く事を視野に入れて産休・育休制度が充実した園を選択する事をお勧めします。

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